【体験談】人間関係の悪化で食品会社から転職

今回の転職体験談は、38歳で人間関係の悪化から長年勤めていた食品会社を転職することになったMさんの体験談。

転職する状況になった時、Mさんには奥さんと中学生の子供が二人。

食品会社では担当していた工程の業務改善に成功して、社長から直々に全工程の業務改善の命令を受けたものの、それが人間関係の悪化に繋がってしまい…

まさか転職することになるとは思っていなかったMさんには、たいした貯蓄もなく、また地方だったため転職先も限られていたのですが…

38歳という年齢で、転職活動ははたして上手くいったのでしょうか?

 

転職時の私の状況

38歳の時に転職を考えました。その時の職業は地方色が強い食品業界で、言ってみれば地元の特産品を使った食品会社で働いていて、私は製造と営業補佐を担当していました。この仕事は5年程務めていたので、製造全工程・在庫・品質管理、そして営業補佐まで幅広い仕事を経験しました。

当時の家族構成は妻と中学生の子供が二人、私の母も同居していました。仕事はなかなかハードで朝は早く夜も遅かったのですが、仕事がキツいなどといった事はそれ程なく、自分の中では充実した日々を送っていたのを思い出します。

2.転職する前に勤めていたのは食品会社

食品会社の仕事は朝7時ごろに出勤して、まず白衣に着替えます。食品会社なので衛生管理のために衣服についているホコリなどを取るための白衣のローラーがけから一日が始まります。その当時は、食品の産地偽装や残留農薬問題など、世間を騒がすニュースが流れていたので、食品業界や取引先の品質管理担当者の視察が頻繁に行われており、衛生管理なども普段以上に気をつける必要がありました。

私は食品の製造の全行程を担当していたのですが、各セクションには担当責任者と専属スタッフ(地元のおばちゃん)がいるので、私の業務は主に製造に関する工程がスムーズに進んでいるかというのを確認したり、スタッフの配置や勤怠管理。さらには製造前の段取りや後片づけといったことも担当していました。後は、営業担当者と一緒に得意先を回って、新商品の紹介や取引させていただいている商品に関しての事などをルートセールする業務がありました。

こんな感じで、1日工場にいる時もあれば営業で出張に出かける日などもあって、忙しさはあったものの毎日同じ事をするといった感じではなかったので、私の性格的には合っていて楽しみながら仕事をすることが出来ていました。

食品会社をやめようと思ったのは…

入社してから数年経過すると、各セクションの責任者が不在の時など、業務を任せてくれるようになったり、新商品の開発チームに入れるようになり、会社の一員として認めてくれているという実感がわき、とてもうれしく思い仕事に対してもやりがいを感じ出していました。

さらに勤務年数を重ねると、全行程を経験しているので、以前から感じていた、セクションごとの連携の悪さを改善し、効率化を目指す方法を考えました。そんなに難しい事ではなかったのですが、小さな積み重ねが、かなり大きな時間の節約につながり、その結果を見て、社長から直々に私が指揮をとって製造に関する全工程を見直して欲しいという指示をいただいたのです。

社長からの指示ということもあって、早急に工場内の全工程を見直すことになり、私が先頭に立って各セクションの責任者とミーティングをしてスケジュール立てや業務の洗い出しなどを始めました。初めは、各セクションの責任者の人たちも協力的で効率化するということを目指して一緒に動いていたのですが…

見直しが進むに連れて、人員の削減であったり残業時間しなくても貰えていたみなし残業代のカットなどが徐々に具体的になってくると、私と各セクションの責任者との間に意見の対立や反発などが出てきて、業務の見直しに協力的でなくなってきて、次第に私を邪魔者扱いをして避けるようになってしまったのです。

それでも社長からは業務見直しを急ぐようにと言われたので、私一人で無理矢理に進めていたのですが、ほとんどのセクションの責任者から協力を得る事が出来なくなってしまうばかりか、業務見直しの邪魔をされるようになってしまい、私の日々の業務にも支障が出てきてしまったのです。

その時点で、業務の見直しは一旦ストップということになったのですが、今まで通りに戻るわけもなく、業務の見直しができなかったという事で社長からの評価は下がってしまい、各セクションの担当者やスタッフからは冷たい目で見られるようになってしまい、会社に居てることが次第に苦痛に思えてきてしまい、人間関係に疲れ、このままではダメになってしまうと思い退職することを決意しました。

地方での転職活動

食品工場を退職して転職することになったのですが、たいして貯金などもなく派遣のような仕事で次の仕事が決まるまで食いつなごうと思っていたのですが、住まいが地方なので派遣会社のような会社がなく、公共の職業安定所で転職活動を始めました。後は転職サイト数社に登録をして、情報を集める日々が続きました。

以前の職場のこともあり、同業の食品業界には就職するつもりはなかったのです。転職をするなら給料や待遇のことだけではなく、自分が少しでも興味がある仕事であることと、その会社で働いている人たちと一緒に働きたいか?という事を特に重視したかったのです。

わがままばかりは言ってられなかったのですが、前職で人間関係に疲れてしまったという事があったので、変に転職後の職場の人間関係に敏感になっていたんだと思います。(笑

職業安定所を通じて自分が思っていた条件に近い数社にアプローチをかけ、その中で、一番早く書類選考が通過した「運送会社」にまず面接に行ったのです。

面接を担当してくださったのが社長さんで、運送会社の社長さんということもあって体は大きく、パッと見はイカツイ感じの方だったのですが、話をしてみるとものすごく穏やかで、会社の事や業務の内容など、丁寧に説明してくださいました。上から物をいうのではなく、人間的に魅力を感じたのを覚えています。

面接では、経歴や前職の仕事内容、退職理由を質問されました。前職は先ほども書いたように人間関係に疲れてしまって退職したので、正直に話すかどうかを迷ったのですが、ありのまま退職理由をストレートに伝えたところ、その社長さんも過去に人間関係で悩まれたことがあったようで共感してもらえたのです。

志望動機を聞かれた時には、車の運転をするのが好きだという事と、前職では営業のサポートをしていたこともあって、お客さんと直接やり取りができるような仕事をしたかったということを伝えました。

面接は30分ほどで終わると最初は思っていたのですが、社長さんと話しているうちに1時間程がたち最後にその場で採用するという内定をいただいたのです。

後から聞いた話なのですが、どうやら面接は私で最後だったようで、もう一人採用するか迷っていた方がいたようなのですが、もう一人の方は私よりも一回りほど歳上の方だったようで、私の方が採用になったようです。最初の会社でしかもその場で採用されるとは思っていなかったので驚きはありましたが、社長さんの人柄もあって僕もその場で「働かせていただきたいです!」と返事をしました。

不安だったけど転職後は…

前職を辞めてから、約1ヶ月ほどで再就職が決まり、私自身もそうですが、家族も心配していたので、早めに次の仕事にが決まって本当に良かったと思います。

今の運送会社での業務はトラックに乗っての配送業務と、事務作業や各ドライバーさんの仕事の割り振りを行う配車業務が中心となっています。

仕事の依頼を受け、属性に合ったトラックに割り当てるのです。トラックの種類が多く、依頼内容も複雑だったので、入社から3ヶ月ほどは車の事や荷物の事を覚えるのに必死でした。

この配車の業務は、前職で業務の見直しを担当者していたという事を社長さんに面接の時に話して、それだったら効率よくする必要がある配車の業務を担当者してみないか?ということになり、私が担当させていただくことになりました。前職でつまづいた経験がこんな形で活きるとは正直思っていませんでした。(笑

運送会社の仕事は全くの素人の入社で、周囲にも迷惑をかけながらですが、少しずつ着実に仕事をこなしてゆき、今ではドライバーの方からも信頼を得られるようになってきています。ドライバーさんの中には、気難しい方もいらっしゃいますが、皆わからない事は親切に教えてくれ、人間的にはいい人が多く、恵まれた環境を与えてくれて感謝しています。

給料面でも、運送会社は私の地元では比較的良い方で、また社長さんが私に子供がいてることを考慮してくれたので、転職してから1年後には前職とほぼ同じ水準の給料にしてくださり、いますでは満足しています。

前職の食品会社でも仕事にに関してはやりがいを感じて働いていた時期はあったのですが、今の仕事ではそれ以上にやりがいを継続して感じて仕事をすることが出来ています。

転職するとなった時は家族がいることや、転職後の人間関係で不安に思うことがあったのですが、実際に転職をしてみて振り返ってみると、今は転職して良かったなと実感出来ています。

転職を考えているということを友人や知人に伝えた時は、「我慢しろよ。」とか「仕事が見つかるワケない」とか言われたのですが、本当に転職して良かったです!

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